第三夜…『恐怖の隙間』
ボクの部屋は、2階の西側4畳半で、東側にクローゼットが一つと…
押入れと階段からの入り口が北側に…西に窓があって…
南側には、ベランダに出るサッシがあった。
このこじんまりとした部屋は…増築した時にボクの部屋になるのが
決まっていたので…カーテンの色も壁の色も自分で決めたので
それなりに気にいった空間だった。
ところが、ちょっとばかり問題があり…
この部屋で、ボクは、よく霊体験をするコトになったのだが…
ボクは、あまり気にしないようにしていた。
夜になると…時々…金縛りにあったが…
寝る位置を変えたりするコトで多少の回避も出来るというコトを後々知った。
それと…押入れ…
ここもちょっとばかり厄介だった。
何故だかわからないが…ここの押入れは、完全に締め切るか…
もしくは…全開に開け放たないと落ち着かなかった。
そんなある日のこと…いつの間にか眠りについてしまったのだが…
真夜中になんだかとてもザワザワして目が覚めた。
ふと何かを感じて…押入れの方に視線を向けると3センチばかりの隙間が開いていた。
うわぁ…ヤバイなぁ…と、何故か思った。
すると…中から何かの気配を感じた…気づくとボクの体は自由がきかなくなっていた。
そして…恐る恐る…その隙間の奥に視線をやると…
こちらを凝視してる目があった。
あぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!
かなり怖くて目をつぶって…南無阿弥陀仏と何度も唱えた…
それが正しいかどうかなんてのは、わからなかったが…
とにかく、ココロの中で唱えまくった;;;
すると、がんじがらめに押さえつけられていた体がスゥ〜ッと軽くなった。
見ると…あの隙間にあった目はなくなっていた。
ちょっと怖かったケド…
ドキドキしつつ…一気に押入れのふすまを開けてみた…
当然なのだろうが…何もいなかった。
押入れの隙間を作らないように…それ以後は、ずっと開け放つようになった。