『ボクのタナボタ採集記』前編 BY-のりぷぅ☆彡
【夢のはじまり…】
……………
白くて深い深いブナの森…ブナの巨木が一面に広がる深い深いブナの森…
その中に…もの凄い樹液をダクダクと流してる…ちょっぴり苔むしたミズナラの巨木…
たくさんの虫が集うお食事場…ボクは、その２メートルくらいの高さの位置の樹液場の洞を
覗き込む為に…そのミズナラによじ登って…そっと覗きこむと、大きな顎の先端が
ひょっこりと顔を出し…ドキドキしながらそれに手を伸ばす…
そして…手にする直前で目を覚ました。…そんな夢を時々見た…
以前、材割でブナ林のわりと奥へ行った時に見かけたミズナラの巨木の凄い樹液痕を見てからというもの
そんな夢を時々見るようになっていた。
そして、県内産オオクワを樹液で採集したい…そんな夢を描くようになっていた。
日々…あちこち…樹液場を探してるうちにボクのそんな夢はどんどん遠のいて…県内での樹液場の難しさを
強烈なまでに思い知らされるコトとなった。
それでも、細々と…車を走らせては…そんな樹液場がないだろうか密かに探してはいた。
…いつか…きっと…天然オオクワに出会えますように(u_u*)…
【今日もやるのか？アホな勝負？！】
６月１３日(水)…ここ数日続いてた好条件３日目…数日間、じっと我慢して気温、天気、月齢、風…降水確率…
どれをとってもかなりのいい条件のように思え、１３日だ！！この日を逃したら…しばらくはこんな好条件の
到来は見込めない…梅雨に入る前に行こう！！そう思い…仕事中も天気図を眺めながら…
特に気温の変化なども考慮しつつ…シュミレーション…ボクの中では東北のある地域何か所かをピックアップしてた。
←とっても良い天気♪
この日は、平日にも関わらずはなっから徹夜でアチコチ走り回り…アカアシＧＥＴを目指そうとそう思っていた。
ミヤマを採る自信はあったので、とにかく…アカアシだ！！
そこで…Ｋちんに勝負を持ちかけるメールをしてみた。
Ｋちんは、すっとボケて…今日も飲み会が入ったなどと言ったりしてたが…今回はボクから『ホンマに飲み会かぁ？』と探りを入れつつ…煽って
結局、いつものように山梨、宮城のアホな２人がまたもや勝負をするコトになった。
この日のミッションは…『先にミヤマとアカアシ採った方の勝ち！！オオクワ採れてもミヤマとアカアシ採らなかったら負けやで！？』…と、
そんな日記をかなり冗談っぽく某コミュニティーサイトの日記でＵＰした。
Ｋちんは、『オオいくか？』…と、言ってたが…そんな普通に傍目から見てもスゴイような勝負なんて
妙につまらない…そう思って…『否…オオ採れても負けや！』(笑)そう答えた…
万が一オオが採れてもお互いに…ミヤマアカアシ採れなかったら負けだなんて…そんなアホな勝負…
おもろいやんけ！www
Ｋちんは、『オオ採って負けたい。』と言ってたが…
まぁ…オオなんて…そんな簡単に採れるわけないっちゅうねん(笑)
あえて、オオを狙わずにアカアシとミヤマ狙いなのがまた…ショボ気でええねん♪
とは、言っても…この時期のアカアシ狙いは…なかなか難しいものがある。
そうしてボクは、…車を走らせ…虫友の２人にＴＥＬしてみた。狂骨隊員とkuri隊員である…
２人は、福島県に住むボクのコトを『隊長』と呼ぶ虫友である。なので…彼らをボクは、『隊員』と呼んでいた。(笑)
この日は、２人も採集に出てるらしく…ボクが候補地にあげてた場所のヒトツへと向かってるらしい…
行こうかと考えてた地のヒトツだったので、その場所で合流しよう！…というコトになった。
合流したからどうだってわけではないのだが…まぁ、ヒトリでふらふら歩きつつ…虫友と待ち合わせよう…ってのも
楽しいカモしれない…そう思って…Ｋちんとの勝負をしつつ…県外某所で隊員等と合流…平日なのにも拘わらず…ってのが、
ちょっとアホ過ぎるノリでいいかもしれない…しかも、狙いがアカアシとミヤマで…どんだけ走るんや？ってのもまた
かなりアホっぽくていかもしれない(笑)
この日の場所は、前回Ｋちんと勝負した時に行ったトコよりもはるかに遠いので一晩で、数百㌔超えるのは、すでに予測できてた。
ましてや…この日のボクは、ＡＬＬする気マンマンだったので、尚のコトである。
…ォィォィ…平日やど…コイツはどこまでアホやねん…(-_-)…比較的良識あるほうのボクがココロの中で呟いたが…
完全にアホな方のボクのスイッチ入ってた為…そんな声はお構いなしに気分はすっかり週末気分であった。(アホ過ぎる…
そうして…だいたいの到着時間がわかりそうなポイントに来たらメールするよ！と、隊員に告げ…
しきりにその場所へと向けて車を走らせた…途中の気温の電光掲示板を見ては…その高さにワクワクして仕方なかった。
あ…もうすぐ●●町だから…ここから３０分ってトコやろな？…そう思って…隊員に電話をしてみた…
『今何処や？』
と、聞くと…ボクがとっくに通り過ぎてきた町の外れのドライブインで飯を食ってるらしい…(・ω・)？！えっ？！
ふと…時間が余ってしまうコトに気づいた…が、勝負もあるし…早めにミヤマだけは採っておきたい…
『じゃあ、マダ1時間以上かかるやろ？したら…ちょろっと灯火見たら…温泉にでも浸かってるかなぁ？』と、告げた…
『ゆっくりしてたらいいよ』と、隊員からも言われ…電話を切った…
とは、いえど…この早い時間は…採集には重要な時間やろ？！…ちょっとプランを練り治し…
先にミヤマ探しをその電話を切った周辺でしてみるコトにした。温泉はその後やwww
そうして…ちょいとそれて別の道へ入ると、灯火の下をさらぁ～っと流して見ていった。
以前までは、２０～３０キロの速度でちんたらちんたらとでないと、確認もままならなかったボクだが…今年のボクは違ってた。
５０キロの速度で路上を確認しつつ走行でけるコトがわかったので、わりとテンポの良い速度でさらぁ～っと見て回った。
もう…２０本も過ぎただろうか？という山道の途中の灯火…通過ざまに左脇視界の下に何かいたのがわかった。
あ！と、車を停めると…通り過ぎてしまってたので…スーパーバック…(＾－＾；
横につけて見るとなんかの虫っぽい…あの感じはかなりミヤマの♀っぽいんだけど…
そう、ワクワク思いつつ…車を停めて駆け寄ってみた♪
←ヤタ♪狙い通りミヤマ～♪♀だけど…
ヤッタ～♪ミヤマ、ＧＥＴだぜっ！！(ポケモンＧＥＴ調で…w)と、ココロの中でガッツポーズ
よっしゃ！！Ｋちんからもメールもないし…これで、１抜け～♪と、カメラを持って駆け降り…
写真を撮ると拾い上げた…わ～い♪ミヤマの♀～♪あまりに久々だったので、間違いないよなぁ？
と、ひっくり返し念のため、足の付け根のオレンジの色を確認♪うん。ミヤマ♪
ミヤマの♀は、結構大好きだったりするのだ(^-^)
Ｋちんにメールしようと思ったら…すでに圏外…あれま…(・_・;
時間を確認したら２０:４５…ん～…どうか、Ｋちんはマダであってほしい…
そんなん思いながら…次は、ミヤマの♂を探すぞ♪…と…そこから３本くらい先のめっちゃ暗いが灯火下…
たぶん…ほとんどの人は止まらないだろうなポイントである。山道のカーブで、路肩も狭く…
あまり長くも停めておけなそうな道…スイッチ切り替わって、採集モードだったので、こんなトコでも路面チェックはしてた…
３５㌔くらいのスピードでカーブに差し掛かる…いねえべ？…そんなん思って通り過ぎかけた時…
ボクの右視界に黒い虫の影が…
ん？！…あれっ？！慌てて止まって、ちょっとバック…
あ…虫だ…何の虫やろ？かなりガムシっぽい…でも、まぁ、一応…チェックするか…
こんなトコにガムシなんて…なんだか違和感を感じ…近づく…？
あれっ？ガムシちゃうなぁ…まさか？ミヤマの巨大な♀？？？ん～？？？
あれれぇ～？背中のテリ具合が何か違うようなぁ…とカメラ片手に近づくと…
結構な速さ…超高速歩行で移動中の…クワガタ？？？えっ？…でかくねぇ？？？
見ると…背中に縦線が…スグにはこの状況を理解できずに…
(・ω・)？ん？
ガムシ…？…フォルムが違う…×
ミヤマの巨大な♀？？？…テリ具合ってかスジあるやん？？？
ん？スジ？！スジクワ？…んなワケない…×…
おっと！！そうそう！！シデムシかっ♪(ポンッ♪＜ォーィ…何処までボケる？
あれっ？シデムシってこんなん縦線あったよなぁ？？？…(・_・)？？？…(ォィ
…でも…シデムシってピカってないよなぁ？？？(マテマテ
↑マダ、シデムシ言うか？！www
？！…ん～？？？縦線？？？？？？？？？？？
お…オオクワぁ～～～～～！！！
マジでかなりの慌てっぷりでビックリした。何をどうしたいのかもわけがわからない状態;;;
何で？！こんなトコにオオクワおるんや？！…かなりの驚愕だった。
で、ものすごい元気に歩きまわるあたふたしながら追いかける;;;
で、写真をと…と;;;…
(TへT);;;撮れない;;;
みんなブレブレ;;;…orz
←どうしてもブレてしまう；；
すると、右耳の方から…車が近づいてくるような音が…！！
ヤバイっ！！…とっさに拾いあげて車へ駆けもどり…写真を撮ったり…
←線が入ってますぅ；；
オオクワを入れられそうなケースを探してると…落してしまった！！！(・ロ・)！！！
(T△T)いやぁぁぁ～～～～～～～っ！！！
大慌てで…懐中電灯をあてて…カオスなシート下を探す…orz
わりと、手前でジタバタしてたのを発見！！
カオスなシート下にケースに使えそうな竹筒発見！！(笑)＜何故に竹筒www
ひとまず、放り込むとコンビニ袋で蓋をした…(ォィォィ
思えば…オオクワなんて採るつもりがなかったので、ケースは小さめのしか用意してなかったのだ…(=ω=)
温泉に立ち寄ろうという考えはすっかりぶっ飛んで…どうしよう？！どうしよう？？？
…わけもわからずにそんな言葉が頭の中でぐるぐるまわった。
採れてどうしよう？！って感情がわいてくるとは思わなかった…が、どうしよう？？？
その後にちょっとづつ…オオクワ…採っちゃった…オオクワ…採れちゃったやん！！
オオクワだよなぁ？？？…と、何度か確認しては…
え～っ？なんであんなトコおるんや？！…採っちゃったやんっ！！
嬉しいような変な興奮が湧き上がり…テンションが妙に上がっていくのを感じた…
この車もまばらな平日の山道で…一人…大きい声で…
『オオクワ採っちゃったや～ん！！』
と、声に出して独り言とは言えない声で口に出すと…とにかく、見てもらわなきゃ;;;そんな気分で、
隊員２人がいると思われるその道を目的地へ向けて灯火もチェックしつつ…あるとを走らせた。
頭の中の思考は…めちゃめちゃ単純で…
オオクワ採った…見せなきゃ…メールしなきゃ…どうしよう…オオクワ採っちゃったからＫちんとの勝負負けやん？！…
え～っ！？なんやそれ～っ！！
…と、まぁ…バカである…orz
まさか、書いた通りになるなんて…言葉は恐ろしい…言霊というコトバがあるだけあって…言葉には力があるように感じた…
なんであんな書き方したんだっけ？！…あれっ？…そっか…コメント気に入って…そっかぁ…ボクってスゲくねぇ？？？(バカ発動中
竹筒をふいに不安になり振ってみると…オオクワがちゃんと入ってる音がした。(ォィォィ
『ボクのタナボタ採集記』後編へつづく
